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【法令集作り】フリクションマーカー徹底検証!裏写りは?色味は?
こんにちは!
一級建築士の田口あかね(@akane_arc)です。
「あなたにとってのベストな学習環境で最短ゴールを目指す!合格力UPプログラム」を主催しています。
今回の記事は法令集の作り込み特集第2弾!
フリクションマーカーを法令集で使うとしたら?
というテーマで書いていきたいと思います。
今回の記事を読んで分かること
- フリクションライトのシリーズごとの色味・裏写り度合い
- 裏写りを少なくするコツ
- 実際に各シリーズで法令集に線引きしてみたらどうなるか(紙面の雰囲気が分かります!)
なお、今回の記事はこちらの続きです。
まだ読んでいない人は先に上記の記事をご覧ください^^
今回の記事は画像がとても多いのでページの読み込みに時間がかかってしまうかもしれません(>_<)
画質を落とすと軽くはなるのですが、その反面、写真に撮った法令集の内容がよく分からなくなってしまうんです…。
写真の文字や雰囲気がギリギリ伝わるくらいの画質にしておりますのでご了承ください。
申し訳ありません
お悩み:法令集の線引きでマーカーの裏写りが気になる…
読者のななしさんからの質問からスタートしたこの特集。
もともとのご質問内容はこちらでしたね。
今年初めて建築士試験を受けます。
現在、線引き中でこのブログ内で紹介されていたTACの法令集を購入したものの、どうしてもマーカーの裏写りが気になります…
ちゃこ様が使用されていたマーカーを参考に教えて頂けると幸いです。
ななしさんのメールより
第1弾の記事では私・ちゃこが使用していた筆記具や線引きのコツをご紹介しました。
続く今回は、ご質問いただいた裏写りを考えるために、いくつかの種類のマーカーについてその発色や裏写り具合を検証していきたいと思います!
消せるマーカー・フリクションシリーズ
法令集の線引きと言えば昔は赤と青の色鉛筆が主流だったと思うのですが、現在はマーカーを使う方も増えてきているようです。
マーカーといっても普通のマーカーではなく、消せるマーカー。
マーカーは様々なメーカーが出していて、可愛い色味のものもたくさん販売されているのですが、法令集作りに使うならば消せるものを選ぶべきだと思います。
法令集作りは1度線引きしたら終わりではなく、自分で必要だと思った線を追加したり記号を付けたりと、カスタマイズしていくものです。
反対に、最初に引いていた線でも「もう必要ないな」とか「この線はない方がいいかも」というものが出てきます。
あるいは違う色で引き直したい場合もあります。
後から編集しやすくするためにも、線引きには消せる筆記具を使うのがオススメだにゃ
消せる筆記具として代表的なものはパイロットのフリクションシリーズ!
フリクションから出ているマーカーは、今のところ次の3種類あります。
今回の記事では、フリクションライトの3シリーズについて検証していきたいと思います!
なお、スタンダードのものは特に名前が付いていないので、他の2シリーズと区別するために通常カラーと呼ぶことにしますね。
フリクションシリーズの色味比較
裏写りを確認する前に、まずはそれぞれのシリーズの色味を比較してみましょう!
上の画像は、実際にTAC法令集のページにマーカーを引いてみたものです。
行ごとにペンを変えて、上から「通常カラー」「ソフトカラー」「ナチュラルカラー」となっています。
色味はかなり違いが出ましたね!
見ていただくと分かるのですが、通常カラーは「濃い!」です。
ものすごく目立ちます。
正直ちょっと目立ち過ぎなのでは?と思うくらい。笑
それに対してソフトカラーはかなり淡い色合いなのが分かります。
目に優しい感じです^^
ナチュラルカラーはソフトカラーよりは濃いのですが、蛍光色ではないそうなので目がチカチカしません。
レッドやグレーは、他の2シリーズにはない色味ですね。
裏写り比較
続いて、ご質問をくださったななしさんが気にされていた裏写りを比較していきましょう!
先ほど色味を比較したページと、その裏側にあたるページを拡大した写真です。
うーん、どうでしょう?
確かに全体的にマーカーの色が透けて見えています。
人によってはちょっと気になるかもしれません
シリーズごとに見てみると、正直そこまで極端な違いはないのかな?というところです。
どのシリーズも気になる人は気になるし、気にならない人は気にならないと思います^^;
なんだか曖昧な言い方で申し訳ないにゃ
強いていうなら…
裏写りの度合い
通常カラー ≒ ナチュラルカラー > ソフトカラー
こんな感じかなと思いました。
私自身はソフトカラーの裏写りは許容範囲です!
裏写りについてはシリーズの違いというよりも、色の違いが大きい気がしますね。
ピンク系・ブルー系・バイオレット系はどのシリーズでも裏写りが見られます。
裏写りを防ぐための4つのコツ
どうしても裏写りが気になるという人のために、なるべく裏写りをしないためのコツを考えてみました!
裏写り対策
- 線はスッと引く(なるべく紙に接する時間を短くする)
- 濃い色を使わない
- ベタ塗りを避ける
- マーカーを使う箇所を限定する
裏写り対策①:線はスッと引く
マーカーを紙に長い時間押し付けているとインクだまりができて、その分裏写りもしやすくなります。
それを避けるために、軽い力でスッと線を引くようにしてみてください!
裏写り対策②:濃い色を使わない
先ほどの画像でも分かるように、やっぱり濃い色は透けて見えやすくなります。
たくさん線を引く色は、濃い色ではなく薄い色を選ぶようにするとだいぶマシになるはずです。
裏写り対策③:ベタ塗りを避ける
マーカーのベタ塗りをすると色が付いた面積が広くなりますよね。
すると裏面から透けて見える面積もその分広くなって、裏写りが目立ちやすくなります。
マーカーを使う際はベタ塗りをするのではなく、マーカーの角を立てて細い線を引くような形にすると裏写りを避けることができます。
ただし目立ちにくくなるという欠点はあります
ベタ塗りするところとそうじゃないところを分けるといいにゃ
裏写り対策④:マーカーを使う箇所を限定する
先ほど薄い色を使うとマシになるとは書きましたが、それでも完全に裏写りをなくすことは難しいです。
どうしても気になるという人は、マーカーを使う箇所を限定するという手もあります。
基本の線は色鉛筆などで薄く引いて、特に強調したい部分にマーカーを使うというものですね。
私自身はこの方法で法令集を作っていました。
詳しくは前回の記事をどうぞ^^
実際に線引きしてみたら…
それぞれのシリーズの色味と裏写りの比較をしてみました。
せっかくなので、今度は実際に線引きしたらどうなるかを見ていきましょう^^
実物を見てみるとより雰囲気が伝わりやすいと思います!
使うのはTAC法令集で、TAC公式が公開している線引きコンセプトの色分けに基づいて線を引いていきます。
基本的に使う色は「橙」「赤」「青」「黄」の4色ですね。
フリクションライトのそれぞれのシリーズで、該当する色を使って線引きをしていきます。
同じ色合いでも、シリーズによって雰囲気がガラッと変わる結果となりました!
フリクションライト(通常カラー)
まずはスタンダードなフリクションライト。
この通常カラーはTACで推奨されているマーカーです。
TAC公式ホームページの「線引きコンセプト集」で推奨ペンとして紹介されてるにゃ
↑マーカーの6色セット(単品販売もあります)。
マーカー以外に使うのは、同じくフリクションのボールペンシリーズ。
TACのコンセプト通りに、オレンジとライトブルーを使用していきます。
これらTAC推奨の筆記具を使って同じように線引きしてみた結果がこちらです。
(ちなみに写真はクリックで拡大できます^^)
\ じゃじゃーん!濃いっ!! /
かなり目立つ雰囲気の紙面になりました!
ハッキリとした色合いの通常カラーはどの色も目に飛び込んでくる感じです。
マーカーだけでなく、ボールペンもしっかり発色していますね。
通常カラーのマーカーは目立たせるのが目的ならこれ以上ない筆記具だと思います!
ただ…法令集全体に渡ってこの色合いだと、ちょっとくどいような気が…(^^;
私はもともと濃い色合いが多いのが苦手だからというのもあります
濃い色のマーカーなので裏写りはそれなりにあります。
私自身は「まー許容範囲かな?」という感じですが、人によっては気になるかもしれません。
それと、フリクションボール(消せるボールペン)で引いた線の裏写り(裏写りというか、線の跡が付く感じ?)も若干あります。
これは筆圧によるかもしれません。
あとはやっぱりマーカーで引くなら消せるものにした方が良いと思いました。
これだけ目立つのに間違ったところを消せないのは辛いです…!
TACの線引きコンセプトはとても良いと思います。
特に以下の2点。
列記事項との対応が分かりやすいようにマーカーするとか、カッコを明確化するとか、そのあたりは積極的に取り入れていきたいポイントです^^
ただ、だからこそマーカーの色合いがもったいないというか…。
全体的に濃い色合いになってしまうと大事な箇所が埋もれてしまいます
線引き箇所はそのままに、濃いマーカーはポイントを絞って使っていくのが良いかなと思いました。
通常カラーまとめ
- 濃さ:どの色も目立つ!
- 裏写り:人によっては気になるレベル(ピンクやブルーは特に裏写りする)
- メモ:特に目立たせたい部分にポイントとして使うのが良いかも
次は薄い色合いの「フリクションライト ソフトカラー」を使うとどうなるのかやってみます!
フリクションライト(ソフトカラー)
ソフトカラーはその名の通り、優しい色合いが特徴の消せるマーカーです^^
6色展開のうち、今回は以下の4色を使って線引きしていきます。
使用カラー
- フリクションライトソフトカラー ソフトピンク
- フリクションライトソフトカラー ソフトオレンジ
- フリクションライトソフトカラー ソフトイエロー
- フリクションライトソフトカラー ソフトブルー
なお、TAC推奨では「フリクションボールペン」を使うことになっている部分は、今回はボールペンではなくマーカーの角を立てて線引き(伝わります?笑)していきますね。
(ベタ塗りしないって意味です!)
\ 目に優しい色合い! /
ソフトカラー、個人的にはかなり好きな色合いです!
先ほどの通常カラーと比べると圧倒的に目に優しいですね。
「ソフトオレンジ」が、みかん色という感じで好き!(完全に個人の感想です。笑)
線引きしていて気付いたのが、黄色のマーカーが結構目立つということ。
人によるかもしれないのですが、個人的には黄色がすごく目に入ってくるな~という感じがします。
TACの線引きだと、黄色は「法」から「令」へ飛ぶところや関連法令などで使う色です。
ということは?
「政令で定める技術的基準」という文言や関係法令がページの中で1番目立つ…!
うーん、1番目立つ必要はないかもしれません
どの条文に飛ぶのかが分かれば良いので、黄色じゃなくてもっと控えめな色にするというのもアリかなと感じました。
黄色はここぞという時に使うようにすると良いかもにゃ
ソフトカラーまとめ
- 濃さ:淡い色合いで目に優しい
- 裏写り:そこまで気にならない
- メモ:黄色が特に目立つ気がするので、関連法令の線引きは違う色でも良いかも?
フリクションのマーカーにはもう1種類あるので、最後にそちらも確認してみたいと思います!
フリクションライト(ナチュラルカラー)
3つ目のシリーズがこちら、ナチュラルカラーです。
ナチュラルカラーは、通常カラーとソフトカラーの中間くらいの濃さ。
ナチュラルカラーには黄色がないので、ソフトカラーシリーズの黄色(ソフトイエロー)を使います。
使用カラー
- フリクションライトナチュラルカラー コーラルピンク
- フリクションライトナチュラルカラー ペールオレンジ
- フリクションライトナチュラルカラー スカイブルー
- フリクションライトソフトカラー ソフトイエロー
※ソフトカラーの時と同じく、「フリクションボールペン」は使いません。
\ こちらも優しい色合い! /
ナチュラルカラーも落ち着いた色合いですね。
蛍光色じゃないので目がチカチカしません。
使う前は「かなり薄いのでは?」と思っていましたが、意外としっかり発色していてソフトカラーよりもちょっと濃い感じになりました。
ナチュラルカラーまとめ
- 濃さ:落ち着いた色味で適度な濃さ(ソフトカラーよりもやや濃い)
- 裏写り:色によっては多少透けるがそこまで気にならない
- メモ:黄色は別のシリーズを使う必要がある
以上でフリクションライトの各シリーズごとの比較は終了です!
どのシリーズを選ぶかでだいぶ雰囲気が変わりましたね。
最後に今回の記事をまとめていきます!
マーカーはメリハリのある使い方を!
「線引きした時にマーカーの裏写りが気になる」という読者さんの声を受けて、今回の記事ではフリクションマーカーの裏写り具合や色味の検証を行ってきました。
結果はこんな感じです。
色の濃さ
通常カラー >> ナチュラルカラー > ソフトカラー
裏写りの度合い
通常カラー ≒ ナチュラルカラー > ソフトカラー
フリクションのマーカーでは、通常カラーが最も濃くて裏写りが目立ち、ソフトカラーが最も優しい色合いで裏写りしにくいという結果となりました。
よって、裏写りをなるべく避けたいのであればソフトカラーを使用するのが良いと思います^^
ただし裏写りについてはかなり微妙な差ですので、どのマーカーを使うかは発色の好みや紙面の雰囲気を優先して決めてもいいかなと感じました。
雰囲気が比較できるように写真を並べて置いておきますね。
(クリックで拡大、矢印で画像が切り替わります)
マーカーの使用について気付いたことをまとめますね。
フリクションライトの考察
- 濃い色はどのシリーズも裏写りがある(気になるかどうかは人それぞれ)
- マーカーのベタ塗りは良くも悪くも目立つ
- マーカー箇所が多くなりすぎると人によっては逆に分かりにくくなるので注意
- 黄色のマーカーは特に視認性が高い!ここぞという時に使うと良いかも
- 軽い力で線が引けるのは◎(疲れにくい)
何度か書きましたが、マーカーは良くも悪くも目立ちます。
ベタ塗りと細塗り(角を使って細い線を引く)を使い分けたり、色鉛筆などと併用したりしながら、メリハリのあるマーカーの使い方をしていくのがオススメです♪
TACの法令集を使ってTACのコンセプト通りに線引きしていく場合も、使う色や筆記具は自分で好きに選んでOKです!
TACの線引きコンセプト(列記事項との対応が分かりやすいようにするとか、カッコを明確化するとか)は生かしつつ、自分でカスタマイズしちゃいましょう^^
たくさん問題を解いて自分だけの法令集を作っていきましょう!
それと一級建築士の試験に効率的に合格したいなら、法令集の作り込みよりもっと大事にしてほしいのが「合格するための思考法」を持つことです。
これは法規だけでなく、全科目にわたって共通で重要なもの。
思考法を持つ受験生と持たない受験生では具体的にどう違うのか、こちらの記事で詳しく解説しています。
一級建築士試験に最短合格したいと思っているなら絶対読んでにゃ!
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