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法令集5冊比較したらTACが1番おすすめだった話|一級建築士試験
こんにちは!
一級建築士の田口あかね(@akane_arc)です。
「あなたにとってのベストな学習環境で最短ゴールを目指す!合格力UPプログラム」を主催しています。
大変長らくお待たせしました。
当ブログで人気の「法令集徹底比較記事」の2021年度バージョンがようやく完成しました…っ!!
遅いにゃ
本当にすみませんm(_ _)m
その代わり今年は比較対象も増えて力作になったのでぜひ読んでやってください!
この記事では有名どころの法令集を徹底比較した結果、受験生の皆さんに絶対おすすめできる!と思ったものをご紹介します。
建築士試験に特化した法令集を使うことで、あと1~2点、人によってはあと3点は得点できるようになるはずです^^
2021年のおすすめもやっぱりあの法令集!?
なお、法令集以外のおすすめ教材はこちらでご紹介しています!
今回の記事は画像がとても多いのでページの読み込みに時間がかかってしまうかもしれません(>_<)
画質を落とすと軽くはなるのですが、その反面、写真に撮った法令集の内容がよく分からなくなってしまうんです…。
写真の文字や雰囲気がギリギリ伝わるくらいの画質にしておりますのでご了承ください。
申し訳ありません
ちなみに各写真をクリックすると拡大表示されるようになっています!
特にスマホからだと小さくて読みにくいかもしれないので、タップして拡大してみてくださいね^^
今回比較する法令集たち
今年比較するのはこちらの5種類!
すべて2021年版(令和3年版)です。
左から順番に次の通り。
- 総合資格学院:緑本
- TAC建築士講座:TAC本
- 日建学院:オレンジ本
- 建築法令研究会(井上書院):黄本
- 国土交通省住宅局建築指導課・建築技術者試験研究会(井上書院):青本
去年は4種類だったから増えてるにゃ
今年は国土交通省住宅局の法令集も仲間入りです!
本記事では井上書院出版の法令集が2つ出てきます。
ひとつは、2020年版の記事で「井上書院」としてご紹介していた黄色くて分厚い法令集。
これは正確には「建築法令研究会」が編集して「井上書院」が出版したものです。
そしてもうひとつは、今年初めてレビューする「国交省住宅局・建築技術者試験研究会」編集の法令集。
どちらも井上書院出版なので名前が被ってしまわないよう、今年はそれぞれ「黄本」と「青本」と呼ぶことにしたいと思います。
これに伴い、2020年はTAC建築士講座出版のものを青本と呼んでいましたが、そちらは今年は「TAC本」に変更します!
それでは今年もまずはランキングから!
気になる1位は…!?
おすすめランキング
このランキングは去年と同じように
一級建築士の学科試験に持ち込む法令集
という視点から考えた順位になっています。
つまり試験で得点につながりやすい法令集ランキングってことですね
実務用の法令集となるとまた話が変わってきますので、このランキングはあくまで「試験用」だと考えてください。
それではランキングいってみるにゃ
扱いやすさ | ★★★★☆ 大きめだがセパレート形式なので分割もできて軽い |
読みやすさ | ★★★★★ B5サイズで収録情報の多さと一覧性の高さを両立! |
点数に直結する工夫 | ★★★★★ 法令集を引く回数をなるべく少なくする工夫が満載 |
おすすめポイント | ・試験でよく問われる関連知識を「関連条文」として掲載している ・関連条文を見ただけでアタリが付きやすいようになっている |
2021年版の第1位もやっぱりこちら!
TAC建築士講座が出版している法令集です。
これはですね、もう本当に試験特化型と言えると思います…っ!!
まだまだ受験生への認知度・採用度は低いですが、短時間で的確に条文を引くための細かい工夫が満載♪
いやむしろ、なるべく法令集を引かなくても済むような工夫が施されているんです。
法令集を引かなくて済むってどういうこと…!?って思いますよね?
これについては後ほど詳しくご説明します!
とにかく建築士の法規試験をよく研究して作ってあると思うので、試験で1点でも多く取りたい人にはぜひともオススメ!!
2020年に当ブログ記事を読んでTAC法令集をチョイスしてくださった方々から「めちゃ使いやすかったです!!」という喜びの声がたくさん届きました♡
お役に立てて嬉しいです!読んでくださってありがとうございました!!
扱いやすさ | ★★★★☆ 大きいサイズだがその分薄いので持ちやすい |
読みやすさ | ★★★★★ B5版で収録情報の多さと一覧性の高さを両立! クリーム色の用紙で目にも優しい |
点数に直結する工夫 | ★★★☆☆ 関連条文が多く記載されている |
おすすめポイント | ・多くの受験生に支持されている法令集で信頼度が高い |
大手資格学校の総合資格学院が毎年出版している法令集。
TAC法令集は使っている人が少ないので試験会場でもアウェー感があると思いますが、その点こちらは大多数の人が使っているので「みんなと一緒」という安心感が得られます。
もしあなたがとっても心配性ならばこちらの法令集でも良さそうです^^
(メンタルに直結するので安心感は意外と大事だったりします)
そして多くの受験生に支持されるだけあって、扱いやすさや内容の充実度合いなどのバランスが取れていて確かに使いやすいです。
ですが、法令集を早く引く工夫がなされているという点では、私としてはやはりTAC法令集がオススメできると思ったので、結果として今年も2位となりました。
緑本にはB5とA5の2種類のサイズが存在します。
今回紹介しているのはB5サイズ(大きい方)で、こちらの方がオススメです。
間違いやすいので特にネット購入する際はしっかりと確認してください!
※A5サイズ(小さい方)には表紙の黄色い帯に【S】という記載アリ。
扱いやすさ | ★★★☆☆ コンパクトだが分厚いので少し持ちにくい |
読みやすさ | ★★★☆☆ 2段組みではないのでやや読み辛い(慣れれば大丈夫) クリーム色の用紙で目には優しい |
点数に直結する工夫 | ★★★★☆ 試験でよく問われる条文が探しやすい |
おすすめポイント | ・試験でも実務でも使える(実務で使っていてもサマになる) |
去年ダークホース的存在としてご紹介した建築法令研究会の黄色い法令集、今年も3位にランクインです。
使っている受験生が圧倒的に少ないのですが、TAC法令集と並ぶくらいに点数を取るための工夫がたくさんあるんです!
惜しいのが、A5判でコンパクトなのは良いんですが、紙面サイズが限られているためTACや総合資格の法令集のように2段組みレイアウトになっていない点。
ちょっと読みづらさを感じてしまったので、総合資格とは僅差ながらも3位に。
でもまぁこれは慣れの問題もあるかなと思います。
実務でも使う、分厚くてもOK、もともと日建学院のオレンジ本を使っていた…こんな方にはかなりオススメです!
扱いやすさ | ★★★☆☆ コンパクトだが分厚い ページはめくりやすい |
読みやすさ | ★★★☆☆ クリーム色の用紙で目に優しい |
点数に直結する工夫 | ★★☆☆☆ 関連条文の表記にもう一工夫欲しい |
おすすめポイント | ・試験でも実務でも使える(実務で使っていてもサマになる) |
初レビューとなる国土交通省住宅局建築指導課の青本は4位!
3位でご紹介した黄本と同じ井上書院の出版で、どちらも分厚いのでなんか似た雰囲気だなと思ったのですが、意外にも違うところがたくさんありました。
試験に関係する部分でいうと、関連条文の位置と書き方が大きく違います。
試験用の法令集としてはこの部分が今一歩で、黄本の方が得点しやすいかなという印象です。
(この理由もまた後述しますね。)
ただ、他の法令集と比べて紙が厚いのか(←私の感覚なので違うかもですが…)ページがめくりやすく、実務と併用するにはかなり良いと思いました!
扱いやすさ | ★★★★☆ コンパクトなA5版で厚みもそこまで気にならない |
読みやすさ | ★★★☆☆ 2段組みではないのでやや読み辛い(慣れれば大丈夫) |
点数に直結する工夫 | ★☆☆☆☆ 関連条文が少なく、必要最低限 |
おすすめポイント | ・実務向け ・コンパクトなので持ち運びが多い人には良い |
総合資格と双璧をなす大手資格学校、日建学院が毎年出版している法令集ですが…今年は5位という結果に。
私自身が合格したときはこちらを使っていました(学生の時に使っていた流れで)。
なのでこの法令集でも十分合格できるのですが、他と比べるとやっぱり記載されている関連条文が少ないんですよね。
そうするとどうしても法令集を引くのに時間がかかってしまうので、残念ながら最下位に…。
試験向けというより、実務向けという印象の法令集です。
オレンジ本は横書きと縦書きがあります。
試験用には横書きが断然オススメ!(理由は後ほど)
どちらも同じサイズなので間違えないようにしましょう。
横書きは表紙の文字も横書き、縦書きは表紙も縦です。
ということで、ランキングはこんな感じになりました!
結果的に1~3位までは2020年版と同じでしたね。
だいぶ私の好みが入ってますがどうぞ参考にしてみてください
できれば大きめの書店に行って実物を見てから自分にしっくりくるものを選んでにゃ
それでは!今度は以下4点について、詳しい比較に入っていきたいと思います。
- 大きさ
- 紙(色味、厚さ)
- 構成
- 関連条文の扱い
ランキングに挙げていた「扱いやすさ」「読みやすさ」「点数に直結する工夫」の根拠にもなっていますので要チェック!
大きさの比較
まずは法令集自体の大きさを比べてみます
5冊を並べてみるとこんな感じです。
ちなみに黄本と青本が厚いのは主要な告示までしっかりと収録されているからです。
告示がないと実務では使えません。
先程のランキングで「黄色と青本は実務にオススメ」だと言った理由は、1冊の法令集の中に告示もたくさん載っているためです。
ただ、建築士試験で告示の内容が問われることはほとんどないので、他の3冊で告示が極端に少ないのはあんまり気にしなくても大丈夫です^^
法令集を持ってみました。
黄本と青本は分厚すぎて片手で持つと結構キツイです…笑(私の手は標準よりやや小さめだと思います。)
指が長い方や男性は特に問題ないかなと。
他の3冊は私も問題なく持てます!
試験中は、手で持って引く場合と机に置いたまま引く場合があります。
どういうスタイルかは人によって違いますが、扱いやすいに越したことはないですね。
ただ、黄本や青本も「片手じゃ絶対無理」っていうレベルではないので、机に置いて使う分には問題ありません^^
法令集を選ぶ際は持ち運びに関しても要チェック!
せっかく貼ったインデックスが破損しないように持ち運びの際は法令集をケースに入れておくのがオススメなんですが、そうすると一回り程大きくなります。
心理的に持ち運びしやすいかという点と、物理的に手持ちのカバンに入るのかという点をしっかり確認しておいてくださいね。
紙の比較
色味比較
次に紙の色味を見てみましょう!
黄本と青本の紙の色はほとんど同じと言ってよいレベルだと感じたので(出版社が同じなのもあり)、ここでは代表して黄本で比べることにします!
1枚の写真で5冊分比較するのがちょっと難しく…すみません
紙の色味は、微妙な違いではありますが4冊とも異なります。
大きく分けると、緑本と黄本(青本も)がクリーム色で、TAC本とオレンジ本が白。
引きで見るとこんな感じです。
色味は好みが分かれるところだと思いますが、目に優しいのはクリーム色かな?という気がしますね。
緑本はかなり黄みが強めで、黄本はほどよい感じのクリーム色です。
注目すべきはTAC本!
TAC本、実は2020年版はかなりパキッとしたホワイト紙で、文字の黒とのコントラストが強くてやや目が疲れそう…とレビューしていたんですね。
ところが2021年版ではなんと!ほんのり黄みがかった紙に変わっています!
緑本や黄本と比べるとそんなに黄色いわけではないのですが、個人的には2020年版よりだいぶ見やすくなったと感じました。
これでますますTAC法令集が使いやすくなりましたね
厚さ比較
2020年版ではレビューしていなかったのですが、今年は紙の厚さについても言及したいと思います。
厚いとページがめくりやすいんだにゃ
といっても紙の厚さってどうやって測るんだ…?状態だったので、これは完全に私の主観になりますからご了承ください。
私の指先の感覚に委ねた結果(笑)、以下のようになりました!
紙の厚さ(予想)
青本>黄本>TAC本>>>緑本>オレンジ本
青本と黄本は正直違いがないような気もするんですが、びみょーーーに青本の方が厚いような…?
でもってTAC本がその次くらい?
うーん、分かりません。(おい)
3冊ともページはめくりやすいですよ!
ただ、青本・黄本・TAC本と、緑本・オレンジ本の間には明確な違いがあります。
緑本とオレンジ本はかなり薄い!
マーカー引いたら裏抜けしちゃいそうな気もしますね
それと先程TAC本について、2021年版は黄みがかった色の紙に変更になっているとお伝えしましたが、たぶん紙の厚さもちょっぴり厚くなっています!
ちょっと自信がないんですが、去年と比較してページがめくりやすくなってる気がするので、厚さが変わったんじゃないかなぁと。
違ったらごめんなさい!(誰か詳しい人いたら教えてください~)
ということで紙の厚さについてはこんな感じです^^
構成の比較
法令集自体の大きさ、用紙の比較ときたところで、次はページ構成の話です。
構成によって読みやすさがだいぶ違ってくるので、なるべくスラスラ読める法令集はどれなのかを見てみましょう。
今回ご紹介している5冊はすべて横書きですね
縦書きの法令集もあるけど、試験用には横書きが良いにゃ
日建学院が出版している法令集には縦書きバージョンもありますが、試験用に購入するならば横書きをおすすめします!
横書きが良い理由
ご存知の通り一級建築士試験の問題用紙は横書きです。
そこに縦書きの法令集を持ち込んでしまうと…問題を解くときに目線を横にも縦にも動かさなければいけません。
ちょっとしたことですが、30問×4肢=120問ともなるとこれが大きなタイムロスに。
法令集を横書きにすることで視線が流れる方向を同じにし、文章を読むスピードがアップするようにしましょう!
段組み
次にページの段組みについて。
これによって読みやすさや印象が大きく変わってきます。
TAC本と緑本は、1ページにつき縦2段でほどよくまとまってる印象を受けますね。
一方、黄本・オレンジ本は1ページでひとかたまり。
そして青本は、変形2段というのでしょうか。
本文の右側にスペースがあって、そこに関連条文などの情報がまとまっています。
このタイプの段組みは青本だけです。
1行が長いと条文を読む際にページの左端から右端まで目線を動かす必要があり、読む側は心理的なストレスを感じやすいそう。
さらに行頭に戻るのも難しくなり、読み間違いが増えやすいと言われています。
確かにオレンジ本を使ってた時に「次の行どこいった!」ってなったことある~!
ということで、黄本とオレンジ本(人によっては青本も)はちょっと気を付けた方が良さそうですね。
漢字やかっこ書きが多くて難解な法令集だとなおさら間違いやすいので、基本的には1行が短い2段組(TAC本と緑本)の方が読みやすいかと思います。
関連条文の扱いの比較
ここまでいろいろ比較してきましたが「…で、結局どれが点数に直結するの?」ってのが最も気になるところですよね!
点数に直結する工夫としてポイントとなるのが、関連条文の扱いです。
今回取り上げた5つの法令集はどれも、各条文の近くにそれに関連する条文の番号とページ数が記載されています。
これが試験中の命綱にもなる非常に重要な箇所なわけですが、その内容に各法令集で大きな違いがありました。
1番点数が取りやすそうな法令集はどれかにゃ?
徹底比較していきましょう!
写真が見にくい時はクリックで拡大してみてください^^
PCからだとあまり変わらないかもですが、スマートフォンからだとだいぶ見やすくなると思います!
関連条文の示し方
それぞれの法令集で関連条文がどのように記載されているか、建築基準法第6条の3「構造計算適合性判定」のページを例に見ていきます。
TAC本(TAC建築士講座)
TAC本は、本文中の「政令」や「省令」の文字が太字で強調されています。
これによって、どんな文脈でその政令の話が出てくるのかが探しやすくなっています!
そして各条文のあとに、本文中で引用されている条文がまとめられています。
菱形マーク◆がその印。
ここを見て、関係するページに飛んだりするにゃ
番号とページだけじゃなくて条文の内容も簡単に書いてありますね
条文の内容があると、そのページを引かなくても何の話をしているのかがだいたい分かるのでとっても便利なんです^^
さらにポイントは、政令という文字の左上に※1や※2というような形で番号が付けられていること!
条文中に「政令」がいくつか出てきた時も、どの部分でどの政令の話をしているのかがすぐに分かるにゃ!
また、TAC本には当該条文に関連する条文を記した関連マーク(青色の印)というものがあります。
本文中に出てきたわけではないけれど、関連知識として試験に問われそうなところがそこに書いてあるわけです。
マークが違うので、本文中に出てきたのかそうじゃないのかが区別できて便利です!
こんな感じでTAC本にはいろいろな工夫が見られますね^^
緑本(総合資格学院)
緑本でも条文の内容が簡単に記載してあり、分かりやすくてGOODです!
ただ、本文中の「政令」や「省令」の文字は強調されておらず、先程のTAC本のような左上の数字もないため、どの条文を参照すれば良いのかが少し分かりにくい気がしました。
他には、先程の青本で菱形マーク◆になっていたところが、緑本では薄いグレーの●になっていることが分かります。
本文と同化してるからパッと見た時にはちょっと見つけにくいかもにゃ
あとは…ん?関連条文が見当たりませんね
条文によってはいくつか関連条文が記載されているのですが、TAC本に比べるとその数が若干少ない?気がします(あくまで個人的な感覚ですが…)。
まぁこれはTACが至れり尽くせりで多すぎるというのもあるんですけどね!笑
黄本(建築法令研究会)
黄色本では◆マークの後に、本文で出てきた政令が書いてあります。
TAC本みたいに政令の右上に番号もあって分かりやすいです!
本文中の強調表示もあって良いですね!
ちなみに関連条文は上図には出てきていませんが、他の条文には頻繁に登場しています。
関連条文の前に付く記号は◆(菱形)ではなくて●(丸)マーク。
マークが変わるので区別しやすいにゃ
青本(国交省住宅局)
青本以外の4冊では、各条文の最後にまとめて関連条文等が記載してあります。
ですが青本では、本文で出てきた政令に関する情報が同じ行の右側スペースに書いてあります。
本文中の「政令」や「省令」の文字は強調されていないのですが、同じ行に記載があることで簡単に探せるようになっているんですね。
これが青本の特徴です。
人によってはこのレイアウトの方が見やすいと感じるかもしれないにゃ
実務でも使いやすそうですよね
オレンジ本(日建学院)
オレンジ本は、TAC本・緑本・黄本と同じように、各条文の最後に関連条文がまとめてあります。
記号は使われていませんが、関連条文自体が赤書きしてあるので本文との区別が付きやすくて良いですね。
この条文(基準法第6条の3)に限っては、かなりたくさんの関連条文の記載があります(実は前のページにも少し載ってます)。
ほとんどが政令の補足ですが試験にはあまり関係ない部分も多いので、実務向けかもしれません。
この他の条文については、関連条文はこんなに多くは書いてないんです
TAC本や緑本と比べると、関連条文が圧倒的に少ないと感じるにゃ
試験にプラスになる情報の量と質
試験中は…
あれってどこに書いてあったっけ?
確かこの時は適用外とかになってた気がするけど…
という風に、思い出せそうで思い出せない、何かあったと思うけどどこに書いてあるか分からない、という場面がしばしば出てきます。
果たしてそんな時に法令集は力を貸してくれるのでしょうか!?
建築基準法第78条「建築審査会」のところを例に見ていきましょう!
建築審査会と言えば「○○をするのに審査会の同意が必要か?」がよく問われるところです。
ここからがTAC法令集の真骨頂なのでぜひ読んでにゃ!
TAC本(TAC建築士講座)
先程、TAC本には関連条文がたくさん載っていると説明しましたね。
中でも特に、条文中では直接引用されていないけれど試験で良く問われる関連条文まで広くカバーされているのがTAC法令集の特徴なんです!
上の画像、黄色で塗っている部分はほとんど建築審査会の同意が必要な条文。
これらは本文中には出てきませんが、本文のあとに画像のように関連マークでズラズラっと記載されているんです!
これがあることで「○○は審査会の同意が必要か?」と問われた時に判断しやすくなります^^
さらにポイントは【壁面線の指定】や【高度利用地区】といった具合に、条文番号だけでなく条文の概要まで書かれていること!
ここを見るだけで、その事柄(設問に出てきている事柄)に審査会の同意が必要かどうかが分かるようになっているんです。
つまり、その事柄に関するページを引いて確認する手間が省けるということなので、これで問題を解くスピードが格段にUP~!
これ凄すぎません!?
この「法令集を引く回数を少なくする工夫」が施されていることが、私がTAC法令集をおすすめする1番の理由です!
審査会同意の他にもこういった箇所がいくつもあります^^
緑本(総合資格学院)
緑本もTAC本と同じように、試験で問われやすい条文が羅列されていますね。
ここで挙げられている条文はほとんどTAC本と一緒です。
でもTAC法令集と違うのは、条文の概要が書かれていないということ…!
つまり条番号だけで判断しないといけないんです
条番号を見れば何のことを言ってるのか分かる人は良いのですが、そうじゃなければ該当するページを1つずつ引いていく必要が…。
だから緑本は「とりあえず関連するところは書いておいたから後は頑張れ!」って感じになっています。笑
本来は関連条文が書いてあるだけでも助かるのですが、TACの法令集が親切すぎるのでちょっと残念に思えてしまいます。
おそるべしTAC法令集だにゃ
黄色本(井上書院)
黄本は、TAC法令集と同じように条文の概要も一緒に書いてあります!
やっぱりこれがあるとないとでは大違いですね
審査会の同意がいるかどうかは基本的にこのページを見るだけで良いのでとっても助かります^^
ただ細かい話をすると…
関連条文とページ番号の間隔が大きすぎて、一瞬何ページか分からなくなるかも?(上図のグレーの網掛け部分のことです)
試験中は焦っているので、ページ番号を読み間違えて時間をロスすることがないとも言い切れません^^;
そこだけが惜しいにゃ
青本(国交省住宅局)
青本は、ページ右側に関連条文がズラズラっとまとめてありますね!(次のページにも続きます)
数自体は充分そうです。
ただ、条文の概要が書いてありません…!
総合資格の緑本と同じパターンだにゃ
スペースの都合上仕方がないのかもしれませんがやっぱり惜しいですね
オレンジ本(日建学院)
最後は日建学院のオレンジ本ですが、なんと!何も書いてありません。
さっき(第6条の3)の勢いはどこへ!?
この場合は仕方がないので調べたい事柄(設問の事柄)に関係しそうなページを引くしかありません。
ただ、その近くに「~は審査会の同意を得なければならない」という一文があるとも限らず、ちょっと遠くの条文に書いてあった…という可能性も。
そう考えると、点数の取りやすさは他の4冊、特にTAC本と黄本には劣ってしまうと思います。
関連条文の数と書き方はやっぱり重要ポイントだにゃ
以上で「点数に直結する工夫」の検証はおしまいです。
実際に問題を解き始めると分かるのですが、関連条文(特に引用以外で試験に関係ありそうな条文)の多さと表記の分かりやすさはとても重要な要素!
法令集を選ぶ際はしっかりチェックしてくださいね^^
では最後にまとめていきましょう!
まとめの1番最後(法令集紹介のあと)には「既に法令集を購入している人」へのメッセージを書きましたので、ぜひそこまで読んでみてください^^
まとめ
扱いやすさ(大きさや重さ)、読みやすさ(紙色やレイアウト)、そして試験で点数を取りやすい工夫について調べた結果…
冒頭でもお伝えしたように、今年もTAC法令集が1番おすすめ!という結論に至りました^^
やっぱりTACはすごいです!
ただ、それぞれの法令集で良いところが違うので、TAC以外が合う場合ももちろんあると思います!
どんな人に適しているかな?と考えてみたのがこちらです^^
おすすめできる人
TAC本(TAC) | 試験特化型!試験でしか使わないならこれを選べば大丈夫(ただ試験会場では少数派?) |
緑本(総合資格) | 大多数が使用している安定の法令集。使いやすさを重視しつつ安心感も欲しい人へ |
黄本(建築法令研究会) | 実務でも試験でも使いたい人にはかなりオススメ!関連条文もしっかりカバーされてます |
青本(国交省住宅局) | 実務・試験で併用可能^^ ページ右側に関連条文という構成が気に入ったらこちら |
オレンジ本(日建学院) | どうしても縦書きが良いならば日建学院一択(縦書きと横書きの選び間違いに注意) |
繰り返しますが個人差があるので、今回の記事を参考にしつつあなたに合った法令集を選んでくださいね♪
実物を見るのが1番だにゃ
その他の法令集はこちらから(既に法令集を購入している人へのコメントはこのあとに書いてます!)
既に法令集を購入している人へ
今回、2021年版でオススメできる法令集についての記事を書きました。
ただしあくまでこれは「まだ法令集を買っていない人」「どの法令集が良いか迷っている人」に向けたものです。
もう既に法令集を購入して使い始めている場合は、ぜひお手持ちのものをそのまま使ってあげてください^^
ここにきて新しく買い直す必要はありませんよ!
なぜなら法令集はあなた自身が育てていくものだからです。
TAC法令集は試験特化型の優れた法令集だと思っていますが、それでもあなたの手になじんだ法令集にはやっぱりかないません。
それと…また新しく法令集を買ってカスタマイズし直す時間があるなら、1問でも多く問題を解く時間に充てた方が絶対良いです!
ですから、もう2021年版の法令集を使い始めている人は今回の記事を読んで不安ならずに、自信を持って勉強を進めてくださいね^^
(コッソリ言いますが、今から法令集を買おうとしている人に比べると、早く勉強を始めている分の圧倒的アドバンテージがあるので大丈夫ですよ!笑)
(それとこんな記事を書いておいて何ですが、合格する人はどの法令集を使っても合格するので心配いりませんよ~)
どれを使っても合格する人になりたいならこちらの記事も要チェックです。
それでは、長い長い記事を読んでくださってありがとうございました^^
その他の法令集関連の記事はこちら。
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