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戦略があれば合格に近づく!「戦略ピラミッド」を使った勉強計画の立て方
私は一級建築士の学科試験に独学2カ月半で合格しました。
自分なりにその勝因を分析したところ、勉強を始める前に戦略を立てたからだという結論に至ったんです。
そして実は多くの受験生が戦略を立てずに勉強をしてしまっているということにも気付きました。
今回はビジネスのフレームワークでもある「戦略ピラミッド」という概念をもとに、合格するための勉強計画の立て方を解説していきます。
やみくもに勉強しても効果は期待できない
多くの受験生には「戦略」が足りません。
それゆえやみくもに勉強してしまい、なかなか効果が出ずに不合格という残念な結果になっている人をたくさん見てきました。
学科試験で何度も涙を呑んでいる人は、勉強計画に戦略がないからかもしれません。
足りないのは戦略!
私が「戦略」が重要ということに気付いたのは、実はビジネスの勉強をしたことがきっかけです。
起業するためのオンラインスクールに通っている中で、「戦略ピラミッド」という概念を学びました。
戦略ピラミッドはビジネスのフレームワーク。
なので、一見すると試験勉強には何の関係もなさそうなのですが…?
自分が一級建築士に合格した時のことを振り返ってみると、気付かない間にこの概念に沿った勉強計画を立て、それを実行していたことに気付きました。
(ちなみに戦略ピラミッドのことを知ったのは一級建築士試験のだいぶ後です。)
そう思い、元々ビジネスで使われているものを私が勉強にも応用させたのが、今回ご紹介する一級建築士試験勉強の「戦略ピラミッド」です。
戦略ピラミッドとは?
そもそも戦略ピラミッドとは一体何なのかをまず説明しますね。
下の図がそれを表したものです。
ピラミッドは、ミッション、戦略、戦術、実行という4要素から成ります。
「ミッション」を果たすために「戦略」を練り、その戦略を一番効率良く行うための「戦術」を採用し、その戦術を「実行」する。
このように、4要素を上から順番に満たしていくと、あなたのビジネスや人生が成功するというものです。
戦略ピラミッドの4要素
戦略ピラミッドの4要素を一級建築士試験に当てはめていくと、次のようになります。
試験勉強をする目的。
一級建築士試験に合格することそのものがミッションとも言えますが、もう少し深く掘り下げて考えてみてください。
あなたは何のために一級建築士を目指すのでしょうか?
「そう言われると曖昧だな」と思ったかもしれません。
実際、資格を取る目的まで考えていない人も多いのが一級建築士試験です。
ミッション=頑張る目的がハッキリしていないと、いざという時に力が湧いて来ません。
辛くて孤独な戦いになる一級建築士試験、頼れるのは自分自身のパワーです。
このタイミングでぜひ明確にしておきましょう!
ミッション(目的)を実現するための作戦のこと。
自分の性格や得意不得意、仕事や家族の状況、試験までの期間など、数々の条件から全体の最適な勉強方針を決めていきます。
あなたは長期間コツコツ勉強しても苦にならないタイプですか?
もしそうであれば毎日少しずつの勉強を積み重ねるのが良いですし、そうでなければ短期間に集中して勉強できるように計画しなければいけません。
また、一級建築士の試験範囲はとにかく膨大ですから、全部を同じ力で満遍なく学ぶのは到底無理です。
そうすると、何の科目のどの部分には重点的に取り組み、逆に何には深入りしないか(潔く諦めるか)を決めることも重要になってきますよね。
このように勉強期間や科目ごとの大まかな方針を立てていくのが戦略です。
戦略を実行に移す手段のことです。
戦略に従ってより細かい計画に落とし込んでいきます。
例えば短期集中型という戦略を立てたら、短期間に集中して勉強するためにはどんな手段があるか?と考えます。
その短期間だけは残業しない、スキマ時間を有効に使う、家族に協力を依頼して家事を免除してもらう、などいろいろありますね。
「スキマ時間の活用術」といったノウハウ的なものも戦術になります。
今まで練ってきた計画を実行していきます。
計画がスムーズに進むように工夫しましょう。
戦術の段階で出てきた手段を、詳細なスケジュールや実際の作業ベースとして具体的に落とし込んでいきます。
一級建築士試験の場合は立てた勉強計画が確実に実行されれば合格することはほぼ間違いないので、実行を阻害する要因は徹底的に排除しましょう。
補足:戦略と戦術の違い
私も最初は違いがイマイチ分からなかったので補足しておきますね。
「戦略」は状況が変わっても通じる普遍的なもののこと。
それに対して「戦術」は、その状況によって変わってくるものです。
例えば、私は長期間コツコツ勉強するのが苦手なので短期集中型の勉強でいくぞ!と決めたとします。
これは戦略です。
そのために、5ヶ月で
これは戦術。
でも面倒でなかなか勉強に着手せず、試験本番まで結局残り2ヶ月半しかない状況になってしまいました。
この場合、当初の予定通りに5ヶ月間でやるという計画では間に合わないので、戦術を変える必要が出てきます。
このように戦術というのは状況次第で変わってきます。
ですが、短期集中型でいく!というおおまかな方針=戦略自体は変わりません。
ズボラー主婦のちゃこが2ヶ月半の勉強で奇跡の合格を果たした話はこちら。
戦略ピラミッドを使った勉強計画の立て方
さて、ここであなたに考えてほしいのが「自分の今の勉強の進め方に、戦略ピラミッドの4要素があるか?」ということです。
たぶんほとんどの人は、実行以外の3要素(ミッション・戦略・戦術)が欠けてしまっているのではないでしょうか。
多くの受験生が合格できない一番の理由は、一級建築士試験における自分なりのミッション・戦略・戦術を持たずに、自分以外の誰かに言われたことをただ実行しているだけだからです。
- 資格学校の講師に言われるがままに課題をこなすだけ…
- SNSで見つけた凄そうな人のやり方をただマネしてみるだけ…
私は大学院試で失敗しているのですが、その時がまさにこの状態でした。
あなたのその行動は戦略に沿ったものですか?
絶対に一級建築士試験に合格したい人は、戦略ピラミッドの視点を身に付けましょう!
戦略ピラミッドの実例
最後に、私がどのようにして戦略ピラミッドを使って勉強計画を立てたのかをご紹介しておきます。
高収益化を目指すための信頼性の指標として一級建築士を取得する。
- モチベーションが長く続かない性格なので短期集中作戦で!
- インプットよりアウトプットを重視。
- 過去問を繰り返し解く。
- スキマ時間をいかに有効に活用できるかが勝負。
- 構造と計画で点を取りに行く。
- 苦手な施工は足切り回避のための勉強に留める。
- 勉強は年が明けてから着手(長期間になるとダレてくるので…)。
- アウトプット目的&スキマ時間活用で、過去問アプリをたくさん解く。
- 過去問20年分を3周する。
- しっかりと理解が必要な科目を前半に持ってくる。私の場合は構造と設備!
- ただし構造力学は超苦手&公式を長期間覚えておく自信がないので、すぐ忘れても良いように本番直前に着手。
- 施工は私の中で暗記科目(馴染みが薄くて未知の世界なのでほぼ全部が暗記対象)なので、本番が近くなってから取り組む。
- 意匠系なので計画は得意分野。短期間の勉強で終わらせる!
- スケジュールを立てる。
- 子育て中は絶対に予定通りに勉強できないので予備日を多めに作る。
- 勉強記録アプリで勉強内容の可視化&モチベーション維持。
まとめ
以上が、戦略ピラミッドを使った勉強計画の立て方になります。
勉強を始める前に勝負はついている
まだ勉強を開始していない人は絶対に初めにやってみてほしいですし、もう既に勉強を進めている人も少し立ち止まって休憩がてら考えてみてください。
独学の人も資格学校に通っている人も、どちらの人にも役に立つと思います。
今これをやっておくことで、あなたの合格率は飛躍的に向上するはず!
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